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医療薬学Ⅱ

問181 
グレープフルーツジュース(GFJ)と共に、ジヒドロピリジン系降圧薬を服用すると、薬効が変動することがある。この相互作用に関する記述について、正しいものの組合せはどれか。
 a GFJ飲用によって、小腸のCYP3A4活性が阻害される。
 b GFJ飲用によって、主に肝の薬物代謝活性が阻害される。
 c GFJと共に服用すると、薬効が減弱する。
 d GFJ飲用によって生体利用率(バイオアベイラビリティー)に変化が現れるが、最高血中濃度(Cmax)には影響がみられない。
 e GFJ飲用は、消失半減期にほとんど影響しない。

   1(a、b) 2(a、e) 3(b、d) 4(c、d) 5(c、e)



問182 
わが国の臨床試験(治験)に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 新規薬物の臨床効果は可能な限り、プラセボと比較すべきである。
 b 対象患者の無作為化割り付けの目的は、治療群間での効果に影響する要因の系統的な偏りを排除することである。
 c 二重遮へい(盲験)試験は、薬効評価における患者側のプラセボ効果排除のみを目的としている。
 d 新規薬物でも海外で十分に効果が報告されている場合には、インフォームド・コンセント(IC)を取得する必要はない。
 e 医療機関の治験審査委員会(IRB)は、個人情報保護のため当該機関に所属する者(医師、薬剤師など)のみで構成される。

   1(a、b)  2(a、c)  3(b、c)
   4(b、d)  5(c、e)  6(d、e)



問183 
次の薬物の代表的な適応疾患と副作用の組合せのうち、正しいものはどれか。
     
 薬物名  適応疾患  副作用
クロルプロマジン ―― 精神分裂病 ―― 悪性症候群
ハロペリドール ―― うつ病 ―― 遅発性ジスキネジア
レボドパ ―― パーキンソン病 ―― 嘔気・嘔吐
ゾニサミド ―― てんかん ―― 副甲状腺機能亢進症
ロラゼパム ―― 不安神経症 ―― 高プロラクチン血症

   1(a、c) 2(a、e) 3(b、c) 4(b、d) 5(d、e)


>
問184 
てんかんの薬物治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a フェノバルビタールは、フェニトインよりも集中力低下や眠気を起こしにくい。
 b フェニトインの投与によって、不随意運動や運動失調が現れることがある。
 c エトスクシミドは、主として強直間代性痙れん(大発作)の治療に用いられる。
 d てんかんの発作重積状態に対しては、ジアゼパムの静脈内投与が第一選択である。
 e バルプロ酸ナトリウムは、欠神発作(小発作)の病型のみに適応される。

   1(a、c) 2(a、e) 3(b、c) 4(b、d) 5(d、e)



問185 
前立腺肥大症に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 初発症状は、突然生じる乏尿と腎機能低下である。
 b 高血圧症を合併する患者では、排尿障害を悪化するので、アンギオテンシン変換酵素阻害薬は投与すべきでない。
 c 心室性不整脈を合併している場合には、抗コリン作用のないジソピラミドが適応である。
 d 抗アンドロゲン作用を有する黄体ホルモンを治療に用いることもある。
 e アドレナリンα1受容体遮断薬の塩酸プラゾシンが適応である。

   1(a、b) 2(a、d) 3(b、c) 4(c、e) 5(d、e)



問186 
乳がんとその治療法に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a クエン酸タモキシフェンを用いる場合には、がん細胞がエストロゲン受容体陽性であると、効果が期待できる。
 b アロマターゼ阻害薬である塩酸ファドロゾール水和物は、副作用として副腎機能不全を生じることがある。
 c 日本人女性の乳がん有病率は、現在減少傾向にある。
 d 代表的な併用化学療法CMF療法とは、シスプラチン、メトトレキサート、ホスホマイシンナトリウムの組合せである。
 e 乳房温存手術では、術後の局所放射線療法は行わない。

   1(a、b) 2(a、d) 3(b、c) 4(c、e) 5(d、e)



問187 
インフルエンザウイルス感染症に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 不活化ワクチンによる予防接種が有効である。
 b 日本のワクチン接種率は、米国に比較して低い。
 c 塩酸アマンタジン投与は、A型に有効である。
 d 解熱のため、非ステロイド性抗炎症薬を坐剤で投与すれば、小児の脳症(ライ症候群)の発生は回避できる。

     a b c d
   1 誤 正 正 誤
   2 誤 誤 正 正
   3 正 誤 誤 正
   4 正 正 正 誤 
   5 正 正 誤 正



問188 
血液生化学的検査に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 血清トランスアミナーゼのうち、ALT(GPT)はAST(GOT)よりも急性肝疾患の診断的価値が高い。
 b 乳酸脱水素酵素(LDH)は、心筋に高濃度で存在するので、急性心筋梗塞の特異的なマーカーとなる。
 c アルカリホスファターゼ(ALP)は、前立腺で活性が高いため、前立腺の腫瘍マーカーとして用いられる。
 d クレアチンキナーゼ(CK)は、主として骨格筋、心筋及び脳に存在するため、それらの組織障害が生じると血清濃度が上昇する。
 e 血清コリンエステラーゼ(ChE)の活性測定は、農薬(有機リン剤など)やサリン中毒の際に診断的価値がある。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、c、e)  6(c、d、e)



問189 
各種疾患における血液学的検査値の変動に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球血色素量(MCH)、平均赤血球血色素濃度(MCHC)は、貧血の鑑別診断に有用である。
 b 細菌性肺炎や敗血症などの重篤な感染症のときには、好中球数が増加し、特に幼若な好中球の出現率が上昇する。
 c 百日咳、伝染性単核球症、ウイルス性肝炎などの急性感染症時には、リンパ球数の増加を認める。
 d 気管支ぜん息、じん麻疹、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患では、白血球分画のうち特に好中球の増加を認める。
 e 血友病AとBでは、血液凝固因子活性と血小板数の低下が認められる。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、c、e)  6(c、d、e)



問190 
脳血管障害に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 脳内出血は、頭蓋内出血のうちで脳実質組織内に出血するものをいう。
 b クモ膜下出血では、血性髄液や激しい頭痛を生じることはない。
 c 高血圧性脳内出血は、中大脳動脈流域の被殻やレンズ核部に多い。
 d 脳梗塞のうち脳塞栓症は、動脈硬化をきたした脳血管局所に血栓が形成されて血管を閉塞することによって生じる。

   1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
   4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)



問191 
気管支ぜん息発作に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 客観的な呼吸機能の指標として、ピークフローメーターを用いて、発作の重症度を把握する。
 b 呼吸機能検査では、1秒率や1秒量の低下が認められる。
 c 発作は夜間から早朝にかけて出現することが多く、また季節の変わり目にも多く出現する。
 d 急性発作時には、抗アレルギー薬や徐放性テオフィリン製剤が第一選択薬である。
 e 小児へのプロピオン酸ベクロメタゾンの吸入は、発作の程度に関係なく、早期から長期間使用することを原則とする。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、c、e)  6(c、d、e)



問192 
肺炎とその治療に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a マイコプラズマやサイトメガロウイルスは、間質性肺炎を起こしやすい。
 b マイコプラズマ肺炎には、β-ラクタム系抗菌薬が有効である。
 c クラミジア肺炎には、テトラサイクリン系やマクロライド系抗菌薬が用いられる。
 d 細菌性肺炎は肺炎球菌によるものが多く、その治療にはアムホテリシンBやミコナゾールを用いる。
 e ニューモシスチス・カリニやトキソプラズマによる肺炎の治療には、ST(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)合剤やイセチオン酸ペンタミジンを用いる。

   1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、e)
   4(b、c、d)  5(c、d、e)



問193 
貧血に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 再生不良性貧血では、赤血球寿命の短縮、血清間接ビリルビン値の上昇、末梢血網状赤血球数の増加が認められる。
 b 溶血性貧血では、末梢血中の赤血球、白血球、血小板のいずれもが減少する汎血球減少が生じる。
 c 悪性貧血は、胃液中の内因子の欠乏により、ビタミンB12の消化管吸収障害が起こることによって生じる。
 d 葉酸欠乏性貧血では、末梢血中の赤血球の平均赤血球容積(MCV)が高値となる。

   1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)



問194 
白血病に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 急性リンパ性白血病は、化学療法よりもビタミンA誘導体などによる分化誘導療法の方が有効である。
 b 急性前骨髄球性白血病では、化学療法によって播種性血管内凝固症候群(DIC)を生じることがある。
 c 急性白血病の治療により完全寛解が得られても、その後も治療を継続しないと再発をきたす。
 d 白血病の治療の原則は、体内から白血病細胞を根絶することである。
 e 慢性骨髄性白血病は、急性白血病に急性転化することはなく、極めて予後の良い白血病である。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、e)
   4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)



問195 
消化器系がんに関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 食道がんは扁平上皮がんが多く、胃がんでは腺がんが多い。
 b 食道の進行がんは、肉眼的形態分類により、ボルマン1~4型に区別される。
 c 食道がんや胃がんの初期治療は、薬物療法に限られている。
 d 血中α-フェトプロテイン(AFP)値とPIVKA-II値は、肝がんの腫瘍マーカーとして利用される。
 e 喫煙や熱い飲食物などの刺激は、食道がんの危険因子である。

     a b c d e
   1 誤 誤 誤 正 正
   2 正 誤 誤 正 正
   3 正 誤 正 誤 誤
   4 誤 正 正 誤 誤
   5 誤 正 正 誤 正



問196 
肝疾患に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a インターフェロン製剤は、全ての肝炎ウイルス感染に使用される。
 b 肝性脳症の発現には、アンモニアの代謝障害が関与する。
 c 分枝鎖アミノ酸の補給により、肝性昏睡時のアミノ酸のバランス補正を行う。
 d 肝臓アルブミン合成能の低下は、肝硬変や肝がんに伴う腹水の貯留に関与している。
 e レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系の活性化は、腹水の貯留には関与しない。

   1(a、b、c)  2(a、c、e)  3(b、c、d)
   4(b、d、e)  5(c、d、e)



問197 
便秘と下痢に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 原因不明の急性発症の便秘には、まず塩類下剤で治療を行う。
 b 高分子繊維を含む膨張性下剤は、強度の便秘に対して繁用される。
 c テトラサイクリンを服用している患者で便秘が生じた場合には、大黄よりも硫酸マグネシウムが適している。
 d 硫酸モルヒネによる便秘が生じたので、大腸刺激性下剤を投与した。
 e 病原性大腸菌による下痢が疑われた場合には、安易に止痢薬を使ってはならない。

   1(a、b)  2(a、c)  3(a、e)
   4(b、c)  5(b、d)  6(d、e)



問198 
緑内障に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 緑内障は、角膜と水晶体の毛細血管網が充血する疾患である。
 b 毛様体上皮の炭酸脱水酵素を阻害すれば、眼圧低下が期待できる。
 c 隅角の閉塞症状に対しては、交感神経作動薬を用いる。
 d 隅角閉塞症状の患者には、硫酸アトロピンや塩酸イミプラミンは禁忌である。
 e 塩酸ジピベフリンは、エピネフリンのプロドラッグで、開放隅角緑内障に用いられる。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(b、c、e)
   4(b、d、e)  5(c、d、e)



問199 
全身性エリテマトーデス(SLE)において、副腎皮質ステロイド性薬の大量投与やパルス療法を行うSLE重症合併病変として、正しいものの組合せはどれか。
 a びまん性糸球体腎炎   b 胸膜炎     c 関節炎
 d 全身性血管炎      e 溶血性貧血

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、c、e)  6(c、d、e)



問200 
血中のコレステロールレベルよりもトリグリセリドレベルを強く低下させる薬物として、正しいものの組合せはどれか。
 a プラバスタチンナトリウム   b クロフィブラート
 c プロブコール         d デキストラン硫酸ナトリウムイオウ
 e イコサペント酸エチル

   1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(b、c、d)
   4(b、d、e)  5(c、d、e)



問201 
経口血糖降下薬との併用時、血糖降下作用を増強させる薬物について、正しいものの組合せはどれか。
 a アドレナリンβ受容体遮断薬       b サルチル酸系薬
 c モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬   d 甲状腺ホルモン製剤
 e セフェム系抗菌薬

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、e)
   4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)



問202 
高尿酸血症とその治療薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 健常人では、プリン体から産生された尿酸は、約2/3が糞中に、約1/3が尿中に排泄される。
 b 高尿酸血症は、骨髄増殖疾患群の患者においても認められる。
 c 痛風発作治療の第一選択薬は、塩酸チアラミドである。
 d 尿酸排泄促進薬使用時には、尿のpHをアルカリ性に維持する必要がある。
 e プロベネシドは、ペニシリンなどアニオン性薬物の尿中排泄を阻害する。

   1(a、b、c)  2(a、c、d)  3(a、d、e)
   4(b、c、e)  5(b、d、e)  6(c、d、e)



問203 
ジギタリス製剤投与中の慢性心不全患者に併用することによって、ジギタリス中毒を起こす恐れのある薬物として、正しいものの組合せはどれか。
 a フロセミド    b リファンピシン    c アムホテリシンB
 d コレスチラミン  e 活性型ビタミンD3

   1(a、b、d)  2(a、c、e)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、c、e)



問204 
アナフィラキシーショックの際に、初期治療の第一選択薬として用いられるエピネフリンと併用禁忌となっている薬物について、正しいものの組合せはどれか。
 a ブチロフェノン系向精神薬    b アドレナリンα受容体遮断薬
 c 副腎皮質ステロイド性薬     d カテコールアミン製剤
 e 抗ヒスタミン薬

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、d、e)
   4(b、c、e)  5(c、d、e)



問205 
狭心症に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 労作性狭心症の大部分は、冠動脈硬化による器質的狭窄により生じる。
 b 不安定狭心症の発生機序は、冠動脈のれん縮あるいは血栓症による酸素供給の減少である。
 c ニトログリセリンの血管拡張作用は、血管平滑筋細胞内でのサイクリックAMP(cAMP)の産生による。
 d アドレナリンβ受容体遮断薬は、冠れん縮性狭心症を悪化させることはない。
 e 冠れん縮性狭心症に対する第一選択薬は、ジヒドロピリジン系Ca2+チャネル遮断薬である。

   1(a、b、d)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
   4(b、c、e)  5(b、d、e)



問206 
肝・胆道系疾患に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 胆石による疼痛は、たん白質の多い食物を摂取した後に発生することが多い。
 b 腸内細菌によって生じる二次胆汁酸は、胆石形成の原因となる。
 c 胆のう炎があると右上腹部疼痛、発熱、黄疸が生じ、更に意識障害とショックにまで進行することがある。
 d 胆石とは、ビリルビンカルシウムを主成分として、胆道系に生じた固形物の総称である。
 e 胆のう炎、胆管炎の診断には、超音波検査、X線検査は必要であるが、生化学検査は必要でない。

   1(a、b)  2(a、e)  3(b、c)
   4(b、d)  5(c、d)  6(d、e)



問207 
診断用薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a インドシアニングリーン(ICG)は、肝・胆道機能検査に経口投与で使用できる。
 b メシル酸ブロモクリプチンを経口投与すると、ドパミンD2受容体刺激によって血中プロラクチン濃度が増加する。
 c バリウムやヨードは、原子番号が大きく、X線の吸収率が高い。
 d CT検査にはヨード造影剤が、MRI検査には常磁性キレートのガドリニウム製剤が用いられる。
 e コリンエステラーゼ阻害作用を持つ塩化エドロホニウムは、重症筋無力症の鑑別診断に使用される。

   1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、c、d)
   4(b、d、e)  5(c、d、e)



問208 
甲状腺疾患に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 新生児の甲状腺機能低下症(クレチン病)では、精神神経障害を起こさないように早期にチロキシンの補充が必要である。
 b バセドウ(グレーブス)病の放射性ヨード療法では、甲状腺機能低下症を生じることがある。
 c 成人の原発性甲状腺機能低下症は、慢性甲状腺炎(橋本病)によるものが最も多い。
 d 慢性甲状腺炎は男性に多く、無力感、寒冷敏感、皮膚乾燥などの自覚症状を示す。
 e 甲状腺疾患による機能低下症では、血中甲状腺刺激ホルモン(TSH)及び遊離チロキシンレベルが共に低下している。

  1(a.b.c)  2(a、c、e)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(b、d、e)



問209 
光線ばく露によって発症する症状等の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 光線過敏症皮膚症状は、日光ばく露部にも被覆部にも現れる。
 b ニコチン酸の欠乏によって、皮膚の露出部に浮腫性の暗赤褐色紅斑や水疱(ペラグラ)を生じることがある。
 c エノキサシンやピロキシカムによって薬疹として現れることがある。
 d 全身性エリテマトーデス(SLE)の患者は、光線へのばく露によって皮膚症状を生じやすい。
 e 色素性乾皮症の患者は、遺伝的に紫外線致死感受性が低い。

   1(a、b、e)  2(a、c、d)  3(a、d、e)
  4(b、c、d)  5(b、c、e)



問210 
悪性腫瘍の化学療法にともなう有害反応に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 悪心・嘔吐に対しては、セロトニン5-HT3受容体遮断薬が有効である。
 b 好中球減少が生じた場合には、エリスロポエチンが用いられる。
 c 塩酸イリノテカン投与患者では、重症の下痢による電解質異常に注意が必要である。
 d 硫酸ビンクリスチンの投与後には、下痢が多発する。
 e L-アスパラキナーゼは、急性膵炎や血液凝固異常を誘発することがある。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、e)
   4(b、d、e)  5(c、d、e)



問211 
医薬品の副作用報告、市販後調査及びこれらに関連する制度に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 保険薬局は、医薬品等安全性情報報告制度の対象ではない。
 b 医薬品を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない出来事を有害事象とよび、このうち当該医薬品との因果関係が否定できないものを副作用とよぶ。
 c 医薬品の市販後調査とは、有害事象と副作用のみを調査する制度である。
 d 市販後調査により収集された情報は、薬剤疫学の解析対象となる。

   1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
   4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)



問212 
医薬品の適正使用に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 薬物療法を効果的に進めるためには、患者の服薬コンプライアンスを高めることが重要である。
 b 患者の状態に合った最適な薬剤を選択することは、薬剤師の裁量で行える。
 c 医薬品の適正使用を遂行するには、適切な医薬品情報の収集、整理、評価及び提供が不可欠である。
 d 医薬品の有効性情報は、安全性情報よりも優先されるべきである。
 e 医薬品の適正使用は、患者のQOLや医療経済学的な観点から重要である。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、e)
   4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)



問213 
臨床試験のデザインや統計解析に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 盲検化と無作為化は、臨床試験における偏りを回避するために有用な技法である。
 b 臨床試験により有効性の実証された標準薬が存在しない場合、対照薬としてプラセボの使用ができる。
 c 無作為に分けた2群の一方に試験薬Aを、他方に対照薬Bを用いて薬の治療効果を比較する場合、対応のあるt検定を用いる。
 d 2群間の差が5%水準で有意であるとして、帰無仮説を棄却した場合、両群間に差があるものを誤って否定する危険が20回に1回であることを意味する。
 e 臨床データの種類には、計量尺度や順序尺度によるものがあり、順序尺度の検定手法としてWilcoxon法がある。

   1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、c、e)  6(c、d、e)



問214 
A群(a~e)はB群の消毒薬(ア~オ)の特徴を示している。正しい組合せはどれか。

A群
 a 殺菌作用は、その酸化力によるものとされている。殺菌作用は、中性条件下よりも酸性条件下で強い。容易に水洗される。
 b 分子内にビグアニド構造を有し、これが菌体膜への結合に寄与しているとされている。手指消毒に繁用されるが、粘膜へは適用できない。
 c 菌体表層のたん白質活性基と不可逆的結合をするので、殺菌力は最も強い。医療器具や便器等の消毒には適しているが、人には使用できない。
 d 陽イオン界面活性剤である。芽胞、ウイルス、結核菌には無効である。
 e 手指・皮膚の消毒、HBウイルスの消毒、プール水の消毒に使用される。

B群
 ア 塩化ベンザルコニウム
 イ グルコン酸クロルヘキシジン
 ウ ポピドンヨード
 エ グルタルアルデヒド
 オ 次亜塩素酸ナトリウム

     a b c d e
   1 イ ウ エ オ ア
   2 ウ イ エ ア オ
   3 ア イ ウ エ オ
   4 エ オ ア イ ウ
   5 イ オ エ ア 

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問215 
次の薬物群(a~e)に該当する副作用(ア~オ)の正しい組合せはどれか。
 a 抗てんかん薬(カルバマゼピン、バルビツール酸系薬)
 b ドパミンD2受容体遮断薬
 c 非ステロイド性抗炎症薬
 d ヒドロキシメチルグルタリルCoA(HMG-CoA)還元酵素阻害薬
 e 三環系抗うつ薬
 
 ア 横紋筋融解症
 イ 消化器症状
 ウ Stevens-Johnson症候群
 エ 抗コリン性副作用
 オ 錐体外路症状

     a b c d e
   1 ア オ イ ウ エ
   2 ウ オ イ ア エ
   3 ウ エ イ オ ア
   4 エ オ ウ イ ア
   5 イ ウ エ ア オ



問216 
次の副作用(a~e)の初期症状(ア~オ)の正しい組合せはどれか。
 a 横紋筋融解症
 b 消化器症状
 c Stevens-Johnson症候群
 d 抗コリン性副作用
 e 錐体外路症状

 ア 熱がでる、発疹がでる、水疱ができる。
 イ 手足に力が入りにくい、筋肉に痛みがある。
 ウ 口やのどが渇く、尿がでにくい。
 エ お腹が痛む、便の色が黒くなる。
 オ 手指がふるえる、よだれがでる、表情が変化する。

     a b c d e
   1 ア エ イ ウ オ
   2 イ エ ウ オ ア
   3 イ エ ア ウ オ
   4 ウ オ ア エ イ
   5 イ エ ア オ ウ



問217 
ワクチンに関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a ワクチン接種による自動免疫は、一般に1~2週間を要するので、百日咳ワクチンを除いて予防の目的で使用される。
 b ワクチンは急性の中毒症状にも対応できるので、発症後の接種で効果が得られる。
 c ワクチンは、失活を防ぐ目的でマイナス20℃にて凍結保存する。
 d 免疫抑制薬を投与されている患者にはワクチンの接種は禁忌である。
 e 明らかな発熱を呈している患者に対するワクチンの接種は不適当である。

   1(a、b、c)  2(a、b、e)  3(a、d、e)
   4(b、c、d)  5(b、d、e)  6(c、d、e)



問218
次の処方せんにより調剤するとき、以下の各問に答えよ。
           処方せん
千代田花子殿        年齢12歳6ケ月 女性
 Rp.1
  フェノバルビタール10%散          60 mg
  クロナゼパム0.1%細粒            0.8 mg
  フェニトイン錠100 mg            0.9錠
   1日2回 朝夕食後              28日分
 Rp.2
  カルバマゼピン50%細粒           0.3g
   1日2回 朝夕食後             28日分
 Rp.3
  安息香酸ナトリウムカフェイン末     0.1g
   1日2回 朝夕食後             14日分
 Rp.4
  アセトアミノフェン坐剤100 mg        6個
   発熱時

平成14年3月24日
                 厚生労働病院
                 東京都千代田区霞が関1-2-2
                   医師 厚生 太郎 印

(問218)
次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか
 a Rp.1は、全て抗てんかん薬処方である。
 b カルバマゼピン細粒は1日量として0.3 gを秤取しようとしたが、主薬量として300 mg処方の可能性もありうると考え、処方医に確認した。
 c クロナゼパムは0.1%細粒であるだけに薬効も強く、かつ小児への投与なので14日分しか交付できない旨を処方医に照会した。
 d Rp.4をみて、アセトアミノフェンは非ステロイド性抗炎症薬に分類されているので小児への投与は直腸の粘膜障害をもたらす可能性があることから処方医に照会した。

 1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d)



問219 
次の処方せんにより調剤するとき、以下の各問に答えよ。
           処方せん
千代田花子殿        年齢12歳6ケ月 女性
 Rp.1
  フェノバルビタール10%散          60 mg
  クロナゼパム0.1%細粒            0.8 mg
  フェニトイン錠100 mg            0.9錠
   1日2回 朝夕食後              28日分
 Rp.2
  カルバマゼピン50%細粒           0.3g
   1日2回 朝夕食後             28日分
 Rp.3
  安息香酸ナトリウムカフェイン末     0.1g
   1日2回 朝夕食後             14日分
 Rp.4
  アセトアミノフェン坐剤100 mg        6個
   発熱時

平成14年3月24日
                 厚生労働病院
                 東京都千代田区霞が関1-2-2
                   医師 厚生 太郎 印
(問219)
次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか
 a フェノバルビタール10%散は16.8 gを、クロナゼパム0.1%細粒は2.24 gを28日分として各々秤取した。
 b 処方医に照会したところフェニトインは処方どおり、錠剤の粉砕を望んだ。1錠を粉砕して秤量すると約0.8 gあったので、乳糖を加えて1 gとし、混和後その0.2 gを秤取した。これを25錠を粉砕した粉末の一部とよく混和し、さらに残りの粉砕粉末とも混和して28日分とした。
 c 安息香酸ナトリウムカフェインは1.4 gを秤取し、それに1日量1 gとなるように乳糖を加えて混和し28包に分割分包した。
 d Rp.4は頓用の処方なので用法の記載はこれでよいと判断し、6個を交付した。

  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)



問220 
肝硬変の合併症に対する処方に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
処方  1)スピロノラクトン錠25 mg   4錠
      フロセミド錠40 mg      2錠
        1日2回 朝夕食後    14日分
    2)ラクツロース60%シロップ   60 mL
        1日3回 毎食後     14日分
    3)カナマイシンカプセル250 mg  6カプセル
        1日3回 毎食後     14日分 

 a 肝硬変では、高アルドステロン血症を伴うことが多いため、スピロノラクトンは第一選択であり、フロセミドは補助的に処方されていると考えられる。
 b スピロノラクトンやフロセミドは、高血圧や腹水を改善する。
 c ラクツロースやカナマイシンは、高アンモニア血症に対して効果を示す。
 d 血漿中カリウム濃度の変動に注意を払うべきである。
 e 聴覚障害を持つ患者には、不適切な処方である。

     a b c d e
   1 正 正 正 正 正
   2 誤 正 正 誤 誤
   3 正 誤 正 誤 正
   4 誤 正 誤 正 誤
   5 誤 誤 誤 正 正



問221 
シプロフロキサシンと水酸化アルミニウムゲルを含む処方せんに関して、処方医に対して行った照会内容の正誤について、正しい組合せはどれか
 a これらの薬剤の組合せで特別な有害作用は発現しないので、一包化して調剤すること。
 b それぞれ別包とし、シプロフロキサシンの服用2時間後に水酸化アルミニウムゲルを服用するよう患者に指導すること。
 c シプロフロキサシンの代わりに、水酸化アルミニウムと相互作用を起こしにくいスパルフロキサシンに変更すること。
 d 水酸化アルミニウムゲルをファモチジンに変更すること。

     a b c d
   1 正 誤 誤 誤
   2 誤 正 正 正 
   3 誤 正 誤 誤
   4 正 誤 正 正
   5 誤 誤 正 誤



問222 
倍散(例えば10%散剤)の調製に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 倍散の調製上段も注意すべきは、主薬を賦形剤中に均等に混和することであり、この点で結晶性乳糖は最適な賦形剤といえる。
 b 薬用量の少ない医薬品は倍散として予製しておくと、調剤の際、精度の粗い上皿天秤で迅速、正確に秤量できる。
 c 毒薬は赤色、劇薬は青色の色素で着色する。
 d リン酸コデインの1%散剤(10 mg/g)は法律上、麻薬ではない。
 e 10%散剤として使用するものに、アヘン末、塩酸コカイン、ジギトキシン、塩酸エフェドリンなどがある。

   1(a、c)  2(a、e)  3(b、c)
   4(b、d)  5(c、e)  6(d、e)



問223 
次の麻薬処方に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
<処方>
 塩酸モルヒネ末        60 mg
 単シロップ          6 mL
 精製水          全量60 mL
    1日 ○ 回    4日分

 a 塩酸モルヒネは麻薬であるので、最後に調剤する。
 b 速効性を期待した内服処方である。
 c 塩酸モルヒネの原末は劇薬であるが、10%塩酸モルヒネ散剤は劇薬扱いとならない。
 d 鎮痛効果を維持するために4時間毎の服用が必要である。

     a b c d
   1 正 正 正 正
   2 正 誤 正 誤
   3 正 正 誤 正
   4 正 誤 誤 誤
   5 誤 誤 正 正 
   6 誤 正 正 誤



問224 
ABC-12は排尿障害治療薬として開発中の治験薬である。この治験薬は従来の市販薬と比較して副作用の発現頻度が低い抗コリン薬として開発が進められている。今までの試験結果より、ヒトでの血漿たん白結合率は99%、そのほとんどが肝臓のCYP3A4で代謝され24時間までの尿中及び糞便中の排泄率は、それぞれ投与量の95%及び5%であることがわかっている。次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 抗ヒスタミン薬のジフェンヒドラミンの併用は、本治験薬の排尿障害に対する評価には影響を与えない。
 b アドレナリンα1受容体遮断薬は、作用機序が異なるので併用してもよい。
 c イトラコナゾールやミコナゾールは併用禁忌とすべきである。
 d 低アルブミン血症の患者は本治験の対象とはならない。
 e 腎機能障害患者は本治験の対象とはならないが、肝機能障害患者は対象となる。

   1(a、b)  2(a、c)  3(b、d)
   4(b、e)  5(c、d)  6(c、e)



問225 
これまでに緊急安全性情報が出された医薬品と問題となった副作用との正しい組合せはどれか。
<医薬品>
 a ジクロフェナクナトリウム   b 塩酸ピオグリタゾン
 c ベンズブロマロン       d 塩酸チクロピジン

<副作用>
 ア 血栓性血小板減少性紫斑症
 イ 水分貯留による心不全
 ウ 痙れん、意識障害
 エ インフルエンザ脳炎、脳症の悪化
 オ 劇症肝炎

     a b c d
   1 ア イ ウ オ
   2 イ ウ ア エ
   3 ウ オ イ エ
   4 エ イ オ ア
   5 オ ア エ ウ
   6 ア エ ウ イ



問226 
服薬指導に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a リファンピシンを服用している患者に、尿や便が赤榿色になることがあると説明した。
 b インドメタシンは、最も効果が期待される空腹時に服用するのがよいと説明した。
 c ツロブテロールのエアゾール剤を使用している患者に、過度に使用すると、心臓に影響が出ることがあるので使用法を守るように指導した。
 d トリアゾラム服用中は、飲酒しないように指導した。
 e 硝酸イソソルビドの貼付剤が処方された患者に、症状が軽快しない場合は1回の使用量を2倍にして様子を見るように伝えた。

     a b c d e
   1 正 正 正 正 誤 
   2 誤 正 誤 誤 正
   3 正 誤 誤 正 正
   4 誤 正 正 誤 誤
   5 正 誤 正 正 誤



問227 
注射剤、輸液に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a メイラード反応は、脂肪酸のカルボニル基とアミノ酸のアミノ基による着色反応である。
 b 混合直後から使用時まで全く外観変化のないことが確認された注射剤は、そのまま投与できる。
 c 生理食塩液やリンゲル液などの細胞外液補充液は、低張性脱水時や血圧低下時に使用されるが、ナトリウム含有量が多いことに注意すべきである。
 d 成人での輸液における水分維持量は、1日あたり、1,500~2,000 mLである。

   1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)



問228 
放射性医薬品の記述について、(  )に入る核種の正しい組合せはどれか。
 インビボ放射性医薬品は、主に経口投与又は静脈注射で投与される。甲状腺がんの治療には( A )が用いられる。一方、核医学診断では低エネルギーγ線又はβ+線放出核種が選択され、さらに短半減期、かつ、α、β-線を放出しない放射性核種が選ばれる。実際には( B )が最もよく用いられるが、その理由として、放射能の性質が臨床診断に適しており、ジェネレータで容易に製造できることがあげられる。11C、13N、15O、( C )などの短半減期ポジトロン放出核種の利用も注目される。

 a 14C   b 18F   c 99mTc   d 131I   e 198Au

     A B C
   1 d c b
   2 b a e
   3 a b d
   4 e d c
   5 d c e
   6 c b a



問229 
診断用医薬品に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a スルホブロモフタレインナトリウムは、肝機能検査に用いられる。
 b パラアミノ馬尿酸ナトリウム、酢酸ゴナドレリンは腎機能検査に用いられる。
 c グルカゴンは、成長ホルモン分泌機能検査やインスリノーマの診断に用いられる。
 d インジゴカルミン、インドシアニングリーンは、遮光下で保存する。
 e 診断用医薬品は、すべて室温で保存できる。

   1(a、b、c)  2(a、b、d)  3(a、c、d)
   4(b、c、e)  5(b、d、e)  6(c、d、e)



問230 
ニューキノロン薬の副作用とその回避に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a 重大な副作用として、痙れん、横紋筋融解症、中毒性表皮壊死症、急性腎不全、光線過敏症などが知られている。
 b 中毒性表皮壊死症、急性腎不全を回避するための最善の方策は、原因となる薬の用量を減量することである。
 c 血液尿素窒素(BUN)や血清クレアチニン濃度(Scr)をモニターすることは、横紋筋融解症や急性腎不全の防止につながる。
 d シプロフロキサシンによる痙れんはケトプロフェンを併用すると増強されるので、両薬物は併用禁忌とされている。
 e 狭心症、その他の虚血性心疾患、肝機能障害の患者には、投与すべきでない。

   1(a、b) 2(a、d) 3(b、e) 4(c、d) 5(c、e)



問231 
次の処方(a~c)から予想される疾患名(ア~エ)について、正しい組合せはどれか。
 処方a
  ランソプラゾールカプセル30 mg    2カプセル
  アモキシシリンカプセル250 mg     6カプセル
  クラリスロマイシン錠200 mg      2錠
      1日2回            7日分
 処方b
  ピラジナミド末            1.5g
  イソニアジド錠100 mg         3錠
  塩酸エタンブトール錠125 mg      6錠
      1日1回 朝食後       30日分
  リファンピシンカプセル150 mg     3カプセル
      1日1回 朝食前       30日分
 処方c
  ジドブジンカプセル100 mg       6カプセル
  メシル酸ネルフィナビル錠250 mg    3カプセル
      1日3回 毎食後        14日分
  ラミブジン錠150 mg          2錠
      1日2回            14日分

<疾患名>
 ア 胃・十二指腸潰瘍   イ 肺結核   ウ 慢性肝炎   エ HIV感染症

     a b c
   1 ア エ ウ
   2 ア イ エ
   3 イ ア エ
   4 イ ウ ア
   5 ウ エ イ
   6 エ イ ウ



問232 
輸液療法に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a TPN(total parenteral nutrition)は直接中心静脈へ投与する方法であるから、そのpHは7.4、浸透圧は等張となるように調節する必要がある。
 b TPNを手術侵襲の大きな患者に施行した場合、重篤なアルカローシスを起こすことがある。
 c 慢性肝不全時の肝性脳症患者にアミノ酸輸液を施行する際、Fischer比(分岐鎖アミノ酸/芳香族アミノ酸)を高めた輸液が意識障害の改善に有効である。
 d 複数の輸液を混合するTandem法とは2種以上の輸液を並列に連結する方法で、長時間にわたる輸液の注入に使用される。
 e 脂肪乳剤のTandem法による投与は簡便な方法として繁用される。

     a b c d e
   1 誤 誤 正 正 誤
   2 誤 正 正 誤 正
   3 正 正 誤 正 正
   4 誤 正 誤 誤 誤 
   5 正 誤 誤 正 誤



問233 
患者A(55歳・男性)は慢性腎不全と診断されて、次の処方を受けた。処方内容に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

 処方
  フロセミド錠40 mg          1錠
   1日1回 朝食後服用        14日分
  アルファカルシドールカプセル0.5 μg 1カプセル
   1日1回 朝食後服用        14日分
  ニフェジピンカプセル10 mg      3カプセル
   1日3回 毎食後服用        14日分
  ポリスチレンスルホン酸カルシウム末  15g
   1日3回 毎食後服用        14日分

 a フロセミドは、カリウム保持性の利尿薬である。
 b アルファカルシドールは、腎不全時のビタミンD代謝異常にともなう諸症状を改善する。
 c ニフェジピンは、降圧作用に基づくめまいなどを起こすことがある。
 d ポリスチレンスルホン酸カルシウムは、腎不全時の血清リン値の上昇を抑制する。

     a b c d
   1 誤 正 正 誤
   2 正 誤 誤 正
   3 正 正 誤 誤
   4 誤 誤 正 正 
   5 誤 正 誤 正
   6 誤 正 正 正 



問234 
医薬品に関連した医療事故の防止対策として、有効な組合せはどれか。
 a 薬剤師による処方鑑査を充実し、明らかな問題点を見つけた場合は、処方医と相談することなしに正しい処方に変更して調剤する。
 b コンピュータによる処方・注射オーダリングシステムを導入・活用する。
 c 装置瓶への散剤の詰め替えは、1人の薬剤師が責任を持って行う。
 d 当時者に原因を究明させる。
 e 医療事故に直結しそうなミス事例を報告させて全関係職員に周知させる。

   1(a、b)  2(a、d)  3(b、c)
   4(b、e)  5(c、d)  6(d、e)



問235
次の処方に関して、下記の問に答えよ。
 処方
  グリベンクラミド錠2.5mg    1錠
   1日1回 朝食前        14日分
  アカルボース錠100mg      3錠
   1日3回 朝・昼・夕食直前   14日分

(問235)
この処方から考えられる特徴的な注意すべき副作用の症状に関する記述の正しいものの組合せはどれか。
 a 食欲不振、筋肉の痛み、悪心、嘔吐
 b 脱力感、動悸、発汗、手足のふるえ
 c 息苦しさ、発熱、筋力減退
 d お腹がはる、放屁(おなら)増加、下痢、腹痛

   1(a、b)  2(a、c)  3(a、d)
   4(b、c)  5(b、d)  6(c、d)



問236 
次の処方に関して、下記の問に答えよ。
 処方
  グリベンクラミド錠2.5mg    1錠
   1日1回 朝食前        14日分
  アカルボース錠100mg      3錠
   1日3回 朝・昼・夕食直前   14日分

(問236)
処方薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 透析療法を受けている患者には禁忌である。
 b グリベンクラミドの1日最高投与量は、10 mgである。
 c 重症ケトーシス患者には禁忌である。
d 気管支ぜん息の患者には禁忌である。
 
     a b c d
   1 誤 正 正 誤
   2 誤 誤 正 誤
   3 正 正 誤 正
   4 誤 正 誤 正
   5 正 誤 誤 正



問237 
次の記述は、テオフィリンと他の薬物との相互作用に関するものである。
[  ]の中に入れるべき薬物の正しい組合せはどれか。
; テオフィリンは有効血中濃度域が狭いので、薬物代謝酵素を誘導又は阻害する薬物との併用は避けることが望ましい。[ a ]は、テオフィリンの作用を減弱させる一方、イミダゾール環を有する[ b ]は薬物代謝酵素を阻害するため、テオフィリンの作用が増強される。しかし、[ b ]と同じ主作用を有するが、イミダゾール環を持たない[ c ]に処方変更することにより、テオフィリンとの相互作用を回避することができる。

 ア リファンピシン    イ シメチジン     ウ クラリスロマイシン
 エ エリスロマイシン   オ イソニアジド    カ ファモチジン

     a b c
   1 ア カ イ
   2 イ エ ウ
   3 ウ ア オ
   4 ア イ カ
   5 ウ イ カ
   6 エ ア オ



問238 
がん患者に対する薬剤師の対応に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
 a 未告知の患者から、処方されている抗悪性腫瘍薬について聞かれたときには、処方医に相談なしに詳しく説明できる。
 b がん性疼痛のある患者に麻薬が頓用で処方されている場合には、できるだけ我慢するように告げる。
 c 緩和医療では、患者への心理的支え、疼痛の除去を重要視しなければならない。
 d 「患者に何を話すか」より「患者から何を聞くか」という姿勢が大切である。
 e 薬剤の服用は患者の自己決定権の範囲であるので、患者が自らの判断で一部の薬剤しか服用していなくても、特に注意する必要はない。

     a b c d e
   1 正 正 誤 誤 正
   2 誤 正 誤 誤 正
   3 誤 誤 正 正 正
   4 正 正 正 誤 誤
   5 誤 誤 正 正 誤



問239 
医薬品の製造管理及び品質管理基準(GMP)に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
 a GMPは、薬事法における製造業の許可の基準として、厚生労働省令で定められたものであるので、許可後の製造所における製造管理等を規定するものではない。
 b GMPでいう「バリデーション」とは、製造所の構造設備並びに手順、工程、その他の製造管理及び品質管理の方法が期待される結果を与えることを検証し、これを文書とすることをいう。
 c GMPの規定に従い、複数の工場で同じ日に製造された医薬品は、必ず同一のロット番号が付される。
 d GMPの目的の一つは、医薬品を製造するにあたっての人為的な誤りを最少とすることであり、そのために製造管理等に関する基準書を作成し、これに基づいて業務を行うことが大切である。

   1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)



問240 
薬物(a~e)の血中濃度モニタリング上の留意点(ア~オ)について正しい組合せはどれか。
<薬物>
 a シクロスポリン   b ジゴキシン    c フェニトイン
 d テオフィリン    e バンコマイシン

<留意点>
 ア 血清分離剤に吸着されることが知られているので、血清分離剤を含む採血管の使用は避けた方が良い。
 イ 主としてCYP1A2により代謝される本薬物の全身クリアランスは、年齢により変動することが知られている。
 ウ 内因性の免疫反応陽性物質が存在することがあり、測定法によっては実際の薬物濃度以上の値を示すことがある。
 エ 血球と血漿間の薬物分配平衡が、室内温度や採血後の放置時間により変動することが知られている。
 オ 血中濃度のトラフ値が10μg/mLを超えないように注意する。

     a b c d e
   1 ア エ ウ オ イ
   2 ア ウ オ イ エ
   3 エ ウ ア イ オ
   4 エ ア イ ウ オ
   5 ウ イ エ オ ア
   6 ウ オ ア エ イ